電気電子工学科の近況

電気電子工学科長 望月 孔二

 電気電子工学科の平成20年12月における近況をお伝えいたします。なお、電気電子工学科のホームページ http://www.denki.numazu-ct.ac.jp/ には写真なども掲載しています
ので、この報告と併せてご覧になっていただければと思います。
 今年度の電気電子工学科は、学生数が1年生42名(うち女子学生は2名)、2年生46名(5名)、3年生34名(2名)、4年生47名(1名)、5年生36名(1名)という総勢205名(11名)で始めました。また、電気電子
工学科が指導教員となっている専攻科学生は8名です。この中には、高校からの編入生3名と、留学生2名が含まれています。
 前回のCOPSE(平成18年、2006年)からの教職員の変化は、加藤賢一教員(助教授)がご自身の夢を果たすべく海外留学に行くための離職されたことと、色彩画像工学を専門とする高矢教員を助教として、超音波エレ
クトロニクスを専門とする野毛教員を准教授として迎えたことです。新しい先生方が加わったことで定員どおりの人数になり、それぞれの特徴を生かして教育や研究に励んでいます。なお、平成19年4月1日から、かつての
助手や助教授は、それぞれ助教や準教授と呼ばれるようになっています。
 学生の進路は就職と進学が約半々です。平成20年3月は本科から就職16名、大学編入学21名、専攻科入学2名、専攻科からは就職4名でした。また、平成21年3月の予定は本科から就職21名、大学編入学10名、専攻科入学
5名、専攻科からは就職5名になっています。こうした進路指導に向け従来よりも変更した点は、まず「工場見学旅行」の行き先として大学も考えるようになったことです。昨年度は電気通信大学、今年度は東京農工大学を
訪問させて頂きました。受入をして下さる大学も、歓迎して下さり、学生たちも楽しんでいるようです。また、4年次の夏休みにも勉強会を行うなど、大学等進学に向けた学科教員の支援もより組織的になっています。就職
の状況は、団塊世代の退職を補充するためか、今回の就職も例年通り殆どが1回目にトライした会社で内定を頂きました。求人票は約600社から頂き、直接的に求人の訪問して下さった企業も約140社でした。
 続いて、学科の教育に関しまして新しい試みについてお伝えいたします。
 まず、制度として一番大きな変化は、2007年度以降に入学した電気電子工学科の学生は、所定の単位を取得して卒業した場合、電気主任技術者の資格が得られるようになるという認定校になりました。認定校に求められる
カリキュラムの条件はかつてに比べて緩やかになったため、電気電子工学科のカリキュラム変更は大きなものではありませんでした。
 最近中身を大きく改善しているのは電気電子工学実験です(以下「学生実験」)。2006年度に4年生の学生実験を大きく変更したのに続いて、この2年間は低学年の学生実験を大きく見直しました。
 一つ目の見直しは入学したばかりの1年次の学生実験です。2007年度から「電気電子工学入門」という位置づけを根本から見直し、新入生が今まで以上に「体験」できて「楽しめる」ように工夫いたしました。2008年度か
らは更に推し進めるために単位数を1から3に増やしました。学生の評判も上々です。
 二つ目の見直しは、学生が初めてきちんとした報告書を提出する2年次前期です。従来の実施方法は、上級生と同じく1週間毎に異なるテーマが与えられて、実験実施と報告書提出を行っていました。しかし、こうした形
式では2年生が乗り越えるべきハードルは高いものでした。そこで、2008年度から「創造実験」に変更いたしました。この方式は、教員の指導の下で十分な時間(数週間)をかけて1つのテーマに取組み,学生の創意工夫や
好奇心を育みながら,本格的な学生実験に向けた導入になるものです。例えば「スピーカを作ろう!」では、製品の分解・原理の学習・手作りスピーカの製作・動作の確認・報告書の執筆を行いました。学生も楽しく取組ん
でいます。
 以上によって、1、2、4年次の学生実験が新しい形式に変わったことになります。これら3つの見直し時には、それぞれ校長先生に説明し、いずれにも校長リーダシップ経費を頂くことができました。こうした支援をし
てくださった学校、校長先生には感謝申し上げます。

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