校長挨拶

国立沼津工業高等専門学校校長 久賀 重雄

同窓会の皆様方には、日頃、沼津高専に御理解と御協力と御支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
沼津高専は、創立以来半世紀近くを経て、卒業生の方々が、すべての年齢層にわたって、あらゆる場において、我が国のものづくりを担っておられることに、深く敬意を表しますとともに、学校として、誇りに思います。

沼津高専は、創立以来、創造的な実践的技術者を養成するという建学の精神と、「人柄のよい優秀な技術者となって世の期待にこたえよ」という教育理念のもとで、時代の要請に応じて学科増、専攻科の設置と着実な発展を遂げてきております。近年では、平成16年3月の地域共同テクノセンターの設置による企業との共同研究の進展や、平成18年度から始まった「高等専門学校等を活用した中小企業人材育成事業」に見られるように、地域との協力関係が盛んになってきております。また、平成16年度のJABEE(日本技術者教育認定機構)による国際的に通用する技術者教育としての認定、平成17年度の大学評価・学位授与機構による機関別認証評価、平成17年度からの本校独自の外部評価により、教育の改善を図ってきております。

しかし、一方で、ものづくりを担う人材の養成が、ますます求められているにもかかわらず、15歳人口の減少や厳しい行財政事情の中で高専を取り巻く状況は、厳しいものとなってきています。

平成16年度からの国立の高等教育機関の法人化により、55校の国立高専は、独立行政法人国立高等専門学校機構が設置・運営することとなりました。その高専機構から、平成18年9月に「国立高専の整備についてー新たな飛躍を目指してー」と題する方策が示されました。その中で、高専を取り巻く極めて厳しい環境の中で、具体的方策として、県内や近隣の高専間の学校統合による学科数減を伴う再編又は1高専内での学科数減による再編等を行うこと、既存学科の統合再編に際しては、将来のニーズに対応した新たな分野構成の学科を設けることを検討することが提示されています。県内や近隣の高専間の学校統合については、いくつかの高専が、早ければ平成21年度の統合を目指して、具体的検討に入りました。沼津高専では、既存学科の統合再編を検討することが課題であると考えます。検討するに当たっては、将来のニーズに対応した新たな分野構成とは何かについて、同窓会のみなさまの御助言をいただきたいと考えております。

今後とも沼津高専への御理解と御支援をいただきますよう切にお願い申し上げます。

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