退官ご挨拶

元物質工学科 教授 加藤 美知代

 卒業生の皆様には、ご活躍のこと心よりお慶び申し上げます。
 私は、去る3月末日をもちまして定年退官いたしました。この度、投稿の機会をいただきましたので、御挨拶と御礼を申し上げることが出来ますことを感謝いたします。

私は、平成9年度よりお世話になりましたが、この3月までの9年間は、何よりも楽しく有意義な年月であり、皆様方と過ごした年月は、人生の宝物となりました。特に物質工学科での卒業研究やクラスでの卒業生の方々には大変お世話になり、そこでの皆様一人一人は、忘れられない存在となりました。 沼津高専では、最初は高学年生だけの授業が殆どでしたが、次第に低学年生にも接する機会が増え、寮や厚生補導に関すること、卒業研究、クラス担任や学生生活支援室、様々な研修旅行など皆様と授業以外で関われたときに、若い時代にどんなことが今後の生活の基礎となるのか考えることが多くありました。それは誰もが無条件に自分を深く愛し、受け止めてくれる人を必要としているということでした。こんなことは、分かりきったことで、誰でも無意識にこのような条件のもとで育っていると思いますが、意外に子供への期待や希望が大きくなりすぎる傾向にあると感じました。また、様々な機会に若い学生の素直に成長していく姿に接することが出来、幸せでしたが、時々、そこに関る自分は少しでも役に立てたのだろうかと不安に思うこともあり、学ぶことの多い9年間でした。素直で、意欲満ちた沼津高専の学生と共に充実した9年間を過ごせたことに心から御礼申し上げます。卒業生の皆様は、それぞれの場で、本当に貴重な存在のお一人お一人であると思います。どうぞ、今後も健康に留意されご活躍下さいますことを願ってご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

 それから、ご存知の卒業生も多いと思いますが、私は、平成11年3月末まで、同じ物質工学科でお世話になりました、故宇井倬二の妹です。生前、兄が皆様には大変お世話になりましたことをこの場をお借りし厚く御礼申し上げます。退職後余り時間が持てないうちに逝きましたので、皆様にはご挨拶を出来なかったのではと思います。どうぞお許し下さい。

尚、沼津では一人暮らしでしたが、現在は家族とともに山口にてにぎやかに過ごしており、山口での主人の母親や栃木の父親の世話などを通じて、いかに年齢を重ねていくかという課題に取り組み中です。

 九州や中国地方へのお出かけの節には是非お声をかけて下さい。いつでも大歓迎です。なつかしい皆様にお会いできることを楽しみにしております。

 末筆になりましたが、同窓会の益々のご発展を祈念いたします。

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